労働契約の解除行為

使用者は法律等に定められた要件を満たしていれば基本的に解雇ができるとされているが、使用者自体が法律や労働慣例に詳しくなかったり(過失)、悪意(故意)を持っているなどで、必要な要件を満たさないまま不当解雇を行なうこともすくなくない。最近では、不況に伴いリストラの最終手段としての人員整理において不当解雇の存在が見逃せなくなっている。尚、退職強要も法律的な解釈から見れば、労働者の意思を制圧したことの要件が加わることになるので、不当解雇の要素のひとつとなる。


不当解雇の救済手段は、法律上明文化されたものや明らかな判断がつく事項は労働基準監督署であつかうことができるが、それ以外の「合理的な理由」というものについては、個別の判断を調べなくてはならず、結局民事的な紛争として解決するしか方法がないのが現状である。そのようになると、解決の手段は裁判しかないので弱い立場の労働者としては納得しない解雇であっても、それに注ぐエネルギーの多さが負担になることや勝訴した場合でも被告である使用者からのケアが充分におこなわれなかったりすることなどで「泣き寝入り」となる事態が少なくない。

労働組合は力強い

労働組合とは、賃金労働者が、その労働生活の諸条件を維持または改善するための恒常的な団体である
日本の労働組合法では、その第2条で「......労働者が主体となつて自主的に労働条件の維持改善その他経済的地位の向上を図ることを主たる目的として組織する団体又はその連合団体をいう」と定義している。これは、上記のウェッブ夫妻による定義を踏襲したものであると言われている。
労働組合は、職業別組合から出発し、一般組合を経て産業別組合へと発展していくのが、多くの先進工業国でみられた展開過程であった。ただし日本においては、職業別組合から企業別組合へという過程が特徴的である。




日本最初の労働組合は、アメリカ合衆国で近代的な労働組合運動を経験した高野房太郎や片山潜らによって1897年に結成された職工義友会を母体に、同年7月5日に創立された労働組合期成会である。現在のような企業別組合が発達したのは、第二次世界大戦以降である。
労働組合員および労働組合のシンパに対しては、経営者にとって不都合な場合が多いため「共産主義者」「アカ」などのレッテル貼りがおこなわれ、時折職場でのイジメが問題となる場合がある。実際には資本主義経済のなかで自身の労働に対する取り分を主張しているだけであり、サラリーマンを中心とした労働者は給与賃金に対する主張を行うためにも労働組合を利用すべきである、という意見もみられる。